♣️本と写真のブログ@タイ・バンコク

本や写真。バンコクに住む私をON, OFFしてくれるもの。

? 毎日トクしている人の秘密

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(精神科医  名越康文)

 

これまでに筆者が

師と呼べるような素晴らしい方々と
関わってきてその方々から学んだこと、
そこから得られた気付き、
そして、それについて自分はどう思うか、
などを深く掘り下げて書かれた本です。

「生きる」ということに対する
心のあり方、置き方。
自分と、その場所や時間までをも
俯瞰して眺めるような
大きな捉え方。

具体的なテクニック指南本とは違い、
大きな視点で私達の生き方を見つめる
そういう本だと思います。

筆者は、
「人生で一番何が辛いか」と問われたら
「不安」をあげる、と言っています。
なぜ「不安」なのか。
そもそも「不安」の正体は何なのか、
「不安」を少しでも消すには
どう捉えて対処していけば良いか。

古典から、宗教の観点から、
あるいは師から学んだ事から、
掘って掘って、とことん掘り下げています。

話がとても大きくて圧倒されますが、
「人生を生きていること」の
根底意識をゆさぶられるような本でした。

「心と幸せというのは、
実は別の領域に属する出来事だ」
ということ。

今までわたしの中で
全く意識していなかった事でした。
これを知れただけでも
わたしにとって
十分に価値のある素敵な本です。

♧ 螺旋の回路

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螺旋の回路を
ぐるぐると登っている。

いま どこにいるのだろう。


ちょっと立ち止まっても いいかな。
でも、もうちょっと頑張って歩けば、
あのエスカレーターに乗れるかも。

 

乗るには まだちょっと 早いんですって。
乗るには、色々な条件も あるようです。
その条件は 分からないけれど、
きっと その条件が揃った時に
ああこれだったのか、と分かるのでしょう。

 

どうせ進むなら
ゆっくり 周りの景色を見て 楽しんで
周りの人と 素敵な時間を 共有しましょう。

 

どうせ最後は 1人だから、
その間に、会いたい人とたくさん会って、
話したい事を、たくさん話してね。

♧ 神の美術品

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ずっと眺めていたい。

神の美術品。

美しすぎて、強大な力を感じます。

♧ 早く目覚めた朝に

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まだ太陽がのぼる前、
めずらしく早くに目がさめた。

 

しばらくまどろんでいると
昨日目にした風景を思い出す。


そうだ、近くにたしか
大きな湖があったはずだ。

朝もやの中、湖まで歩いてくると、

そこはまるで大きな水たまりだった。

とても静かな、
水の大地だった。

ここでも、あそこでも、

まだ目にしていない色々な生物が

こっそりと呼吸をしている。

きっと私の存在にも気づいていないだろう。

そして、私も、その仲間となる。

一緒に、ひっそりと呼吸するのだ。
 
どのくらい経っただろう。

やがてうっすらと明るみが差し、


そして、
世界に光が満ちてきた。
 
静かに、生物たちが動き始める。

今日は、どんなふうに生きよう?

また再び、あたりが静寂に包まれるまで、

時間はたっぷり用意されている。
やりたいことは、たくさんあるんだ。

大きくひとつ、息を吸った。

よし、
今日も、
今日を生きよう。

♧ 寝るという極上。

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今日も、お疲れさま。
まっ、とりあえず、休みますか。

全部の音を消して、
なんにも考えないで、
まわりの音に耳を澄ませる。

扇風機の音。エアコンの音。
外からは車の走る音。
バイクの音。

もっともっと、聞こえないかな。
もっともっと、小さな、ささやかな音。

そうして、しばらくしたら、
自分の呼吸の音が、聞こえてくる。

さぁ、寝よう。

寝ることは、
毎日必ずやってくる、極上の時間。
その日の最後に受け取る、大きなご褒美です。

深く呼吸して、
シーツの気持ち良さを肌で確かめて、
手も足も、呼吸さえも、
ゆっくりと弛緩していく。

そろそろ、もう、夢の中。。

? 八日目の蝉

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(角田光代)

 

不倫相手の赤ちゃんを誘拐し、

育てながら3年半も逃亡生活を続けた女の話。

そして、その誘拐された赤ちゃんが成長し、

過去に苦しみ、

自分を苦しめてきたその事件に、

ようやく向かい合っていく物語。

 

母親とは、何なのか。

家族とは、何なのか。

どうして、自分だったのか。

 

苦しみ、その度に逃げて、

色々なことに気付かないふりをして、

生きてきた人達。

 

自分だけが苦しんでるんじゃない。

自分を苦しませている、と思っている相手。

その人も、同じように苦しんでいる。

自分と同じように、これまで苦しんできた。

 

血の繋がりなんか、どうでもいい。

みんな、不器用な親で、

未完成の人間。

完成した人間なんて、いない。

 

この小説に出てくる誘拐された赤ちゃんは、

逃亡生活の中で、

女から愛情をたっぷり注がれて育った。

それがすごく救いで、

それだけでいいじゃないかと思ってしまうくらい、

幸せだと思う。

 

誘拐した女が逮捕される時、

子供を連れて行く警察官に向かって叫んだ一言に、

すごく、涙が出ました。

♧ タイ国王陛下の御崩御

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タイ国民に愛されて止まないタイの国王が、

昨日、息をお引き取りになられました。

国王在位70年という、果てしない年月を、

国民の為に捧げられてこられた国王です。

 

タイ国民にとって、

国王の位置にいらっしゃる恐れ多い方が、

自分たちと同じように

ぬかるんだ田舎の地面を歩き、

ひれ伏す国民には

腰を折って話しかけられる、

そういうお姿がとても感動的で、

そのような国王のお心の在り方に感動して、

尊敬の念を持ち続けている、

そのように思われ親しまれてきた

父のような存在の国王でした。

 

70年もの間。。。

果てしない年数です。

人生そのもののような年数です。

 

今頃は、

タイ国民の愛情と感謝の心を一身に浴びて、

その暖かさに、

安らぎを感じていらっしゃることでしょう。

 

ご冥福をお祈り致します。